『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』父娘役を演じたベネディクト・ウォン&カリーナ・リャン対談インタビュー映像が到着!!

©Stewart Street LLC
7月9日(水)

2017年、バズ・プーンピリヤ監督長編2作目として本国タイで公開された話題作を『コーダ あいのうた』スタッフがリメイクした『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』より、主演を務めるカリーナ・リャンと父親役のベネディクト・ウォンの対談インタビュー映像と新場面写真が解禁された。


カリーナは、オーストラリアやシンガポールで暮らし、現在はトロントとロンドンを拠点に活動。シンガポールのラサール芸術大学で演技を学び、IGCSE Drama 2016にて“Top of the World”に選出された。数々の舞台や 短編映画で経験と実績を積み、近年ではスティーヴン・ソダーバーグ監督作『プレゼンス 存在』(25)でルーシー・ リューと共演し、サンダンス映画祭で注目の新星として脚光を浴びた。また、直近では、ハリウッド実写版『ストリートファイター』で、人気キャラクター・春麗(チュンリー)役に大抜擢された、というニュースでも話題を集めており、今後の更なる活躍が期待される新星。ベネディクト・ウォンは、香港系のイギリス人俳優で、MCU映画『ドクター・ストレンジ』、『アベンジャーズ』シリーズの魔術師ウォン役として知られている。

【インタビュー映像】『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』カリーナ・リャン&ベネディクト・ウォン

リメイク版では舞台がアメリカになったことにより、アメリカの移民のアイデンティティといった社会的背景がテーマになっている。カリーナは「階級社会の不平等は大事なテーマです。金銭的な後ろ盾がない家族の葛藤を描くにあたり、アメリカを舞台にしたことで、新しい扉が開いたといえますね。私自身、アメリカ大陸に家族が来た身からしても、やはりプレッシャーを感じていましたので、それを強調しているところがオリジナルとの大きな違いだと思います。私の家族も中国から来て、私自身はオーストラリア、シンガポール、ニューヨーク、カナダとさまざまなところで生きてきたので、アジア系の抱える葛藤は非常に身近です」と自身の経験を踏まえ、回答。ベネディクトは、「加えて、本作は家族の大切さに敬意を払っています。父は働き者で、娘にすべてを託して、娘のために生きています。彼女に託しすぎるがあまり、彼女の夢ではなく、より安定した暮らしのほうに重きを置きすぎることから、葛藤が生まれるのです」と役柄について語る。


ベネディクトは本作への出演を決めた理由として、「脚本を読んだときに自分がぐっとくるようないいストーリーかどうかという基準で仕事を選んできました。今作は特に父と娘の関係性に惹かれました。移民を描いている点においては、自分や亡くなった妻が持っていなかった機会を、娘には与えたいんだと大きな何かに向かっているところ、それからアジア的な家庭における、子供たちが安心できる居心地のよさを提供したいという思い、ただ、子供に安定を与えたいと思うがゆえに夢がオフセットされるというか、愛情の表し方もさまざまですよね」と明かした。


父娘役を演じたことを振り返り、ベネディクトは「共演できてとてもよかったよね。最初にロンドンで会ってすぐ打ち解けました。特にこの作品はカリーナにとって初の映画で、いきなり主演だったんです。でも主演をみごとにやり遂げて、すばらしい演技を披露してくれました。そのあと、スティーブン・ソダーバーグ監督の『プレゼンス 存在』でとてもいいスタートを切りましたね。私たちも、父親と子どものいい関係を演じられたんじゃないかな」と話し、カリーナの成功を喜んだ。カリーナは、「長年、尊敬していてあこがれていた俳優なので、会う前夜は緊張して眠れませんでした。でも、会ったとたんにとても気さくな方だとわかったので、すぐに打ち解けることができました。二人のシーンは最高でした。とても安心して、クリエイティブにお互いの演技を模索できるすばらしい空間を共有でき、自然に演技ができました。父役がベネディクトさんでなければ、やり遂げられなかったんじゃないかと思うくらい、多くの助言をいただきました」と感謝を伝える。今後の展望として、「『バッド・ジーニアス』を第一弾として、親子三部作を撮ろうという話をしています。カリーナにとっては最初の映画の仕事でしたが、私たちは協定を結んだように、お互いに支えあっていました。親子でやっていくんだという、まさにモウとリンのような関係が築けたと思います」とベネディクトは茶目っ気たっぷりに明かした。


カリーナら後輩のアジア系俳優たちへのアドバイスを尋ねられると、ベネディクトは「役者というのは錬金術師のように自分の熟練の腕を磨いていく旅路と言えます。自分の演技道というか、手法を見出していくのです。経験を積んでいく中で信じられないような機会をもらうことがあります。自分がつねに何がきても大丈夫という状態でいることが大事です。本作においてはカリーナとの共演ですね。その関係が続くことにも恵まれるのです。助言としては、舞台にも通って、吸収できることは吸収してください。同時にほかの仕事を掛け持ちしなくてはならないこともあるでしょう。でも「自分は演技だけで一本立ちできる」と思ったら、そこに集中してキャリアを形成していけるように。幸運を祈ります」をと自身の経験を踏まえながら、エールを送った。映像の最後には二人でハートを作るかわいらしい姿も収められている。


7月11日(金) 新宿バルト9 他 全国ロードショー 

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